Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

環境規制動向(7)

ずっと、世界の環境規制について調査しています。 今まで、世界の環境規制を主導してきたEUとアメリカについてです。彼らはグローバルスタンダードを野心的に作り続けてきました。 blue2020.hateblo.jp それで、今回は、台頭する大国、中国の動きです。 中国…

閑話休題(7)

2020年の誕生日が過ぎて、60歳、 ついに定年退職です。 たくさんあった有給休暇も終わって、完全に会社員でなくなりました。 やはり定年前後というのは、気持ちが揺れ動きますね。今までやってきたことに対する思い入れがあって、今は、それはもうない…

環境規制動向(6)

アメリカの環境規制について調べています。 blue2020.hateblo.jp 前回は化学物質の規制についてでしたが、今回は自動車排ガス規制についてです。 この図は世界の排気ガス規制動向です。その中で、アメリカの規制をみてみることにします。 連邦全体としては、…

環境規制動向(5)

今までEUでの環境規制を調べました。化学物質の使用規制や自動車排ガス規制などについてです。 blue2020.hateblo.jp 今回は、アメリカの状況についてです。 まず、化学物質の使用規制。 アメリカでの電気・電子機器の有害物質規制は、連邦レベルでの法律は…

環境規制動向(4)

環境規制について調べています。 前回までは、EUの化学物質の規制について調べました。 blue2020.hateblo.jp 今回は、以前から気になっていたEUの大気汚染、排ガス規制について調べてみます。主にエンジン排ガスについての規制です。 EU(欧州連合)における…

産学官プロジェクト研究

産学官の共同研究、 企業と大学、それと国(または県とか)の3者が関わる共同研究のことについてです。 以前、自分が経験したプロジェクトにJSTの委託開発というものがあります。これは、まさに産学官の共同研究です。 blue2020.hateblo.jp 自分が所属する…

環境規制動向(3)

環境規制について調べています。 主にEUで電子機器に適用されるROHS指令について記しました。 blue2020.hateblo.jp で、同じEU域で出されているREACH規制についても整理して記したいと思います。 REACH( Registration, Evaluation, Authorization an…

環境規制動向(2)

環境規制動向を調べています。 その環境規制の一つにRoHS指令:Restriction of Hazardous Substances Directive(危険物質に関する制限令)があります。電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についての欧州連合(EU)による指令です。RoHS指令は2003年2…

環境規制動向(1)

地球環境についてのやかましさ、年を追うごとに激しくなっています。地球温暖化、二酸化炭素削減のかけ声は途絶えることがありません。 そのほかにも、以前から、環境規制が行われてきました。ここで環境問題の全体をまず振り返ってみます。 図は、右に行け…

新規事業を振り返る(4)

新規事業の立ち上げ。 10年前の話をずっとしています。 今回は、会社の中で、新しいことをやる際の、『モチベーション』についてです。 新規事業や新技術に携わる人。そのモチベーションは結局何なのか、ということについて考えてみます。 理系であれば、…

新規事業を振り返る(3)

自分が経験した新規事業について書いています。 前回は国プロについてでした。今回もそのつづきです。 blue2020.hateblo.jp 国プロに関わるということで、研究開発日程がFIXされ、予算も確保されます。しかし、あたりまえのことですが目標も明確化し、その達…

触媒(3)

触媒という材料の将来に向けた可能性について前回書きました。 触媒と環境は切っても切れない関係。触媒がなくては環境は維持できない。 その触媒に期待されるのは、やっぱり再生可能エネルギーの領域。 ずばり、CO2と水を原料にして、太陽エネルギーを活用…

カーボンリサイクル(9)

カーボンリサイクルについて、その動きを書いてきました。 blue2020.hateblo.jp その全体像は以下です。 簡単に言ってしまうと、大気に排出される二酸化炭素(CO2)をすべて回収し、再生可能エネルギー(太陽光発電)で作られた水素と反応させて、私たちが日…

閑話休題(6)

少し前にGo To Travelに行ってきました。 blue2020.hateblo.jp 宿泊費がかなり安くなるので、これはいい。 また、行こうと思っていたのですが、コロナ禍がなかなか収まらず、ちょっと様子見の状態です。 さて、前に旅行したのは『出雲』。 山陰地方、島根県…

新規事業を振り返る(2)

以前、立ち上げた新規事業のことを書いています。 blue2020.hateblo.jp 今回は、それに至る過程についてです。 自分は、研究者、技術者で、新商品を目指した研究を行ってきました。その研究のやり方なのですが、まず、大学などとの共同研究をスタートさせま…

触媒(2)

触媒のはなし、つづきです。 触媒という材料、どこで使われていて、将来はどうなるのか、ということ。 触媒学会のホームページからの引用です。 大きく分けると、自動車向けの排ガス処理、それと石油化学製品の製造用の2つが、現在の触媒用途となります。 …

触媒(1)

このブログ。主に『環境』について書いています。 その環境を維持したり、よくする大事な技術の一つに『触媒』があります。 これは自分が専門とする領域の一つでもあります。 ということで、 まず、その触媒とは? ということについて、お話させてください。…

閑話休題(5)

定年ということで、もう会社には行ってないのですが、昔の同僚(後輩)たちと会食をしました。 一か月ほど前の最終出勤日に、一応、大勢の前で挨拶はしたのですが、コロナ禍で送別会もなく、後輩たちは、それがひっかかっていたみたいで、ごく少人数でお食事…

新規事業を振り返る(1)

企業に勤めていたころ、新規事業を立ち上げました。 そのころのはなし、守秘義務があるので、それに触れない程度で書いてみます。 2010年ころの話です。 事業が立ち上がったのが2010年なので、実際プロジェクトが稼働したのは2005年くらいからで…

将来に向けた基礎研究の現状

日本の科学技術についての憂いを聞くことが多いです。 日本人がノーベル賞を受賞できるのも過去の成果があるから。今、日本の基礎研究は衰退してしまっているから、これから先、もうノーベル賞はとれなくなる、みたいな話です。 www.sankeibiz.jp 確かに、そ…

ベンチャー企業動向

日本のベンチャー企業。 2019年時点で日本の大学発ベンチャー企業数が2566社に達したそうです。(経済産業省調べ) maonline.jp 1989年度以前は54社、1995年度に112社と100社を超え、2004年度に1207社と1000社の大台に。2008年のリーマン・ショックによ…

アメリカ大統領選挙と環境

これを書いている時点での、アメリカの大統領選挙の行方、 民主党のバイデンが優勢です。ちょっと前までは、共和党のトランプがリードしていたのですが一夜明けるとバイデン優勢に変わっていました。 トランプが勝ちそうだっとときは、これでいいかな、と思…

日本学術会議のこと

最近、日本学術会議のことで国会でもめています。 ja.wikipedia.org 2020年9月、内閣総理大臣の菅義偉が、日本学術会議が推薦した会員候補のうち一部を任命しなかった問題。現行の任命制度になった2004年以降、日本学術会議が推薦した候補を政府が任命しなか…

カーボンリサイクル(8)

前回(カーボンリサイクル(7))で、「e-Fuel」とは何か? ということを書きました。今回は、より具体的に、その実態、内容について調べてみます。 先行していると言われてるアウディの動きです。 独アウディは2018年3月9日、再生可能エネルギーを使って合…

カーボンリサイクル(7)

カーボンリサイクルについてです。 blue2020.hateblo.jp 以前、水素戦略について書きました。 blue2020.hateblo.jp その中で、今年、ドイツの水素戦略が示され、日本のものとは異なっていることを指摘しました。 ・・・・引用。 自動車産業、すなわち、FC…

Shell Scinario

シナリオプランニングという手法。将来起こり得る未来のシナリオを複数描き、 それに基づいて戦略を導出していく手法のことを言います。 過去、石油危機を予測したシェル シナリオ。今回、コロナ以後の世界を予測しています。 www.shell.com ieei.or.jp シェ…

カーボンリサイクル(6)

カーボンリサイクル技術の中身についてです。 大きく4つの領域(日本政府が示している技術領域)。 ①化学品;ウレタンやプラスチックの一種でCDなどにも使われるポリカーボネートといった「含酸素化合物(酸素原子を含む化合物)」への利用②燃料;光合成をお…

カーボンリサイクル(5)

カーボンリサイクル技術の中身についてです。 大きく4つの領域(日本政府が示している技術領域)。 ①化学品;ウレタンやプラスチックの一種でCDなどにも使われるポリカーボネートといった「含酸素化合物(酸素原子を含む化合物)」への利用②燃料;光合成をお…

有機機能材料のこと

自分は博士(工学)です。取得したのは、25年前。 その博士研究は有機機能材料についてでした。有機フォトクロミック材料(光を照射すると化学構造が変化し、色が変わる材料)を書き換え型光記録(コンパクトディスク)に使おう、というものでした。商品化…

閑話休題(4)

たまに、肩の凝らないはなしを書くようにしています。それで、閑話休題です。 大学を出て、ずっとサラリーマンをやってきました。 それで、定年退職。 有給休暇の消化もあって、最終出勤日から、すでに一か月が経過しました。 最終出勤日を終えてサラリーマ…