Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

BEVとFCV(電気自動車と燃料電池車)

BEV(電気自動車)とFCV(燃料電池車)のはなしです。

 

今は、まだ圧倒的に内燃機関(エンジン)車が多いのですが、近い将来、モーターを使うBEVあるいはFCVが主役になると言われています。バッテリーに充電された電気でモーターを動かすか、ガソリンの代わりに水素を使って車上で発電(燃料電池)してモーターを動かすか、ということです。

 

そのEVとFCVの比較をしてみます。

かなり古い話なのですが2014年ころの記事からの引用です。
具体的な数字は変わっていると思うのですが、その優劣はそのままだと思います。

 

燃料電池車、市場へ加速 トヨタ・ホンダ15年投入 : サイクリング ...

 

航続距離;BEV<FCV ・・・FCVの方が優れる
燃料充填時間;BEV>FCV・・・FCVの方が優れる
価格;BEV<FCV・・・BEVの方が安い
燃料インフラ数;BEV>FCV ・・・BEVの方が優れる(電気スタンド多い)

 

どちらも一長一短があり、現在のガソリン車を凌駕するというわけにはいきません。それでも最近では都市部ではBEVが走っているのを見かけるようになっていますが。

 

 

で、この動きについて、自動車業界の雄、トヨタ自動車の見解です。
これも少し古い話で恐縮です。

 

トヨタ自動車は2014年6月25日に記者会見を開催。セダンタイプの燃料電池車を2014年度中(2015年3月まで)に10の都県を中心に発売することを発表

・・・水素はエネルギー密度が高く、航続距離を確保するためにタンクの容量を増やしたとしても、電気自動車ほどコストが急速には増加しない。従って、航続距離がある一定の値を超えると、燃料電池車に軍配が上がる。

したがって、自動車は棲み分けられる、としている。すなわち、電気自動車は短距離が中心、燃料電池車は長距離または大型車、プラグインハイブリッド車はその間の用途を担う。

 

また、トヨタ自動車は2017年に電動車(ガソリンエンジン車以外)の普及に関するマイルストーン案を示しています。2050年にガソリン車はなくなり、そのすべてが電動車に置き換わるとしているのですが、HVやPHVが圧倒的に多く、FCV、EVの比率は高くありません。

 

やはり、ガソリン車と比較した場合の一長一短がぬぐい切れないのが原因だと思います。

 

 

FCVはガソリンスタンドに代わる水素ステーションがインフラとして必要、一方、BEVは航続距離を延ばすために、画期的なバッテリー(リチウムイオン二次電池)が必要、なのです。そんな状況下では、とても意欲的なマイルストーンを描くことはできない、ということだと思います。

 

FCVとBEV(燃料電池車と電気自動車)(終わり)

 

bluetech.hatenablog.com