今回は、方向性を変えて、
会社で事業をおこす、ということについて考えてみます。
そこそこの規模の会社になると、研究開発部門というものがあります。
既に、現業の商品があって、それを製造して、販売して、利益をあげているのですが、新しい商品、新しい事業を検討するためです。
会社というのは、絶えず拡大してゆくものです。理想は、常に右肩上がりなのだと思います。で、常に、その拡大のために新商品、新事業を模索しつづけるわけです。
それで、その担当者になると、どうなのか。
技術系であれば、ある意味、楽しいと思います。自分の体験ですが、まったく新しいことを勉強して、研究開発を進めるので、会社では一応、その道の第一人者ということになり、気分もいい。ただ、その技術レベルを社内では誰も評価できないので、外部の有識者とか、お客さんとかの評判がとっても大事になります。
しかし、それ以前に、こんな事業をやるべき、だからこの研究をやりましょう、という提案まで持ってくるのが大変です。
自分が、常々思うのは、新しい事業が成立するかどうか、誰もわからない。いろいろ、もっともらしいことを言う人は必ずいます。必ず、反対する人がいます。絶対失敗する、と断言する人すらいます。
でも、その成否は、やってゆく本人も含めてわからないものです。
それは、事業の内容や技術レベル、世の中の動きが刻々と変わってゆくからです。
それを精度よく予測して、事業の成立性まで議論できる人はおそらく皆無だと思うのです。
だれもわからないのなら、さっさとやってみましょう、ということです。まず、スタートを切りましょう、それで、おかしいな、と思ったら、ここが大事なのですがあっさりと方向転換しましょう。
走りながら考える、そんな姿勢がまず必要かと思うのですが、どんなもんでしょうか?
会社で事業をおこすこと(1)(終わり)