Blog 真っ青な空

工学博士が環境を考える

将来に向けた基礎研究の現状

日本の科学技術についての憂いを聞くことが多いです。

 

 

日本人がノーベル賞を受賞できるのも過去の成果があるから。
今、日本の基礎研究は衰退してしまっているから、これから先、もうノーベル賞はとれなくなる、みたいな話です。

 

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www.sankeibiz.jp

 

 確かに、そんな気はします。
1980年代、企業の基礎研究にかける情熱は今とは隔世の感があります。当時は、これからバブルに向かうところ、高度経済成長の最後の頂上をまさに迎えるときだった。その勢いが基礎研究を押し上げていたのかもしれません。

 

今はどうなのか、記事によれば・・・
経営で短期的な成果を重視する傾向が強まり、企業は成果が出るまでに時間がかかる基礎研究から撤退を始める。米国式の「株主重視経営」が広まった時期でもある。また、アメリカの影響を受け、産学連携やベンチャー企業育成の方向に向かいました・・・

 

バブル崩壊、次いでアメリカ式の経営方式へに転換、ベンチャーなど。

要するにアメリカの影響を受け、基礎研究から離れ始めた、ということのようです。

なんとなく、わかります。

 

これ、無理があったのかな。

 

いまだに、しっくりこないのは、CEO、COO、CSOとかいう、経営者の役職。
それとベンチャー投資。

 

ずっと違和感を感じてました。

 

日本だと役職と責任がそれほど明確にしてこなかったのですが、それを明確にして責任の所在を明らかにする、それがCxO?。

 

日本には、和を以て貴しとなす、という聖徳太子の十七条の憲法の第一条(604年)があります。これとは相いれない。だから違和感がある?

 

また、ベンチャーに投資する、将来に芽が出そうな仕事を見つけて、お金を投資。あるいは、芽が出そうな仕事を始めて、お金を投資してもらう。

これも違和感を感じてます。

短期で利益を得ようとするのなら、お金を出して、ベンチャーを買収すれば事足りる、という話なのでしょうけど、そうなるとお金が出そうな、あるいは今ニーズがある、トレンディーな研究しかできなくなります(まさに、最近の国プロはそんな感じ?)。

 

天台宗の開祖・最澄(さいちょう)の言葉。
「一隅(いちぐう)を照らす、これ則(すなわ)ち国宝なり」

一隅とは、片すみという意味。
「片すみの誰も注目しないような物事に、ちゃんと取り組む人こそ尊い人だ」ということ。

 

アメリカなんぞの影響を受けることなく、日本の片隅で、こつこつと我が道を歩む、そんな研究。それができれば、おのずと基礎研究は進み、その衰退などありえない。

 

それが日本の道だと思います。

お金がないと研究はできませんが、そこそこのお金で、地道にやればいい。
ただ、それだけのことなのかもしれません。

 

将来に向けた基礎研究の現状(終わり)

 

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