文春の記事です。
ムラ社会に生きる日本の「サラリーマン」 “気楽な稼業”がもはや成り立たないワケ
その論旨は、ざっくり以下です。
格差の広がりと世襲
エリート層の再生産(教育と雇用)が逐次行われ、そのたびに格差が広がり、エリート層は世襲されてゆく
切っても切っても同じ顔
同じような思考回路を持つ金太郎飴のような社員ばかりで組織(会社)が構成されている、それが現状
世界から遅れをとった日本
世界企業のGAFAにマイクロソフトを加えたGAFAMの時価総額をみると、すでに日本の東証一部企業の
時価総額を超えている。そのはるか後ろを日本企業は歩いている。それが現実。
原因は日本の“村社会意識
同じような人種が同じような境遇で育ってきた学生を、同じような価値観、つまり村の論理にそぐう人物
と評価して採用する。うちのカルチャーにあうのだろうか、みたいな価値基準。
サラリーマンは気楽な職業
日本の労働法では社員は非常に守られている。大企業になればよほどの不祥事、法律に違反するような行為
でもしでかさない限り首になることはない。なので、自らが専門的な知見を広めるよう努力を続けている
人はごく一部。どちらかといえば、世の中や会社を斜に見て、評論ばかりしている人が多い
テレワークによって個人事業主化
今回、コロナ禍でテレワークが行われ、その結果、中間管理職の多くが存在意義を失い、テレが、業務委託
契約のような関係でつながるワークによって個人事業主化した個人と会社が現れてくる。
身分の保障”が得られない可能性が出てきたサラリーマン
そうなると、従来型のサラリーマンにとって苦難の時代の到来となる。今からでも遅くはないから、
自分の職能、アビリティは何なのか。それが見つけて徹底的に鍛え、磨き上げることをやっておく必要
がある。
それで、個人的に思うこと。
コロナ禍で、テレワークが行われて、個人事業化する、それでサラリーマンも個人事業意識を持つ必要がでてくる、ということなのですが、
そうであれば喜ばしい。
むしろ、そうならずに、日本のサラリーマンが『茹でガエル化』してゆくのではないかと思います。コロナ禍が、ワクチンで終息して、何事もなかったようにテレワークが終わって、元の働き方に戻る。そして、また同じように働きはじめる。
それは、日本にとって最悪のストーリーのように思えます。
サラリーマン(終わり)