また、電気自動車、EVの話です。
今まで、マスメディアは、温室効果ガス削減の切り札はBEV(battery electric vehicle、バッテリを動力源とする電気自動車)だ。2030年代にはBEVがクルマの主役になる、とさんざん煽ってきました。
と、思っていたら、今度はこんな記事。
12月17日、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)がオンラインで記者団の取材に答え、政府が2050年に温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にする目標を打ち出したことに対し、「自動車業界のビジネスモデルが崩壊してしまう」「日本は火力発電の割合が大きいため、自動車の電動化だけでは二酸化炭素(CO2)の排出削減につながらない」と懸念を示し、それに対する記事・・・
で、その記事の結論で、
価格も安く、容量も大きく、充電に時間もかからずリサイクルも容易なバッテリーが開発されれば話はまったく変わってくるが、現在のリチウムイオンバッテリーを前提に考えるとEVの普及は限定的にならざるを得ないというのが自然な考えだ、
と言っています。
さんざん煽っておいて、なにを今さら、という感じ。
トヨタやほかの自動車メーカー、地球温暖化の流れ、CO2削減のために、莫大なお金を投入して、FCVやBEV開発をやっています。その開発の現状がわかっているし、また、本当にユーザーが求めているものもわかっている。
おそらく、最初から、BEVが2030年代に主役になるなどと思っていない。ガソリンエンジン車ですら残る。それが現実。
薄っぺらい記事をたくさん書いて、世の中を煽るメディアの罪は重い、と思います。
電気自動車、EVのこと(終わり)