Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

パリ協定復帰

アメリカの新しい大統領のバイデン氏。

 

バイデン氏は2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする目標を掲げている。また、今回、バイデン氏が署名した大統領令は、自動車の燃費基準やメタン排出規制の見直し検討なども、政府機関に義務付けているそうです。

 

jp.reuters.com

 

従来の共和党のトランプ政権と違った政策を次々と打ち出しています。
鮮明なのは、やはり環境への取り組みです。トランプ政権が離脱したパリ協定への復帰を早々に打ち出しました。

パリ協定では、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して、2℃より充分低く抑え、1.5℃に抑える努力を追求することを目的としています。

この目標を達成するためには、2050年までに脱炭素社会を実現させることが必要となります。ということで、日本も含めて2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにすることが求められることとなります。この動きにアメリカも歩調を合わせてゆく、ということになりました。

 

また、最大のCO2排出国である中国も「2060年までに温室効果ガスの実質的な排出量をゼロにする」との目標を打ち出しています(本当かどうか疑念はあるようですが)。

 

これで、ほぼ全世界が地球温暖化抑止、CO2排出削減、脱炭素社会を目指すことになったわけです。

 

めでたし、めでたし、で話が終わればいいのですが、2050年の数値目標を達成するには大幅な技術革新、莫大な投資が必要となってゆきます。

 

たとえば、アメリカでは、今までは環境に絡む規制は、比較的緩やかに推移しそう、と見られていたのですが、ここへ来て、おそらく全米の自動車排ガス規制はより厳しくなってゆくと思われます。カリフォルニア州規制が、かなり早い時期に全米に広がってゆく。

 

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もはや、ガソリン車が生き残るすべはなく、2035年には、純EVのみとなりそう(HEV、PHEVすら排除されて)。

しかし、この青写真。実現の可能性があるのか、はなはだ疑問。
かけ声が先行して、技術があとから息絶え絶えに追いかけている、そんな構図。

 

アメリカのパリ協定復帰、これはアメリカが自分自身の首を絞めているようなそんな気もします。

 

パリ協定復帰(終わり)