Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

テレワークの生産性とストレス

 以前、テレワークの生産性について書きました。

テレワークしたときの生産性、テレワーク以前との比較で、84.1%となり、職場への出勤時と比べてテレワークでは生産性低下を実感している結果。

 

・・・という記事でした。

blue2020.hateblo.jp

 

今回は、アンケート形式で、テレワークをしている人が感じたことを調査してみた結果の記事です。

www.itmedia.co.jp

 

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その結果、生産性について;
 「従来の生産性を100とした時、100超120未満もしくは120以上(つまり生産性が上がった)」と回答した人は39歳以下では45.7%だったが、40歳代は24.1%、50歳以上は19.4%と、年齢が上がるにつれて割合が低下していた。100未満になった(つまり生産性が下がった)と回答した人の割合は、逆に年齢が上になるほど上昇している。若手社員はテレワークによって生産性が上がったと考え、ベテラン社員は逆に生産性が下がった(と感じている)ということ。

 

そして、ストレス;
メンタルヘルスケアを手掛ける企業の調査によると、最近のビジネスパーソンに対するストレスチェックの結果、25歳以下の高ストレス者の割合は、コロナ前の2019年と比較して大幅に増加していた。一方、中高年社員における高ストレス者の比率は逆に減少しており、基本的に年齢が高いほどストレスを感じにくくなっている。

 

 

 

 

生産性についての世代別の感じ方の違いは、ITスキルの違いと日本の人事制度も影響を与えている。要るに、ITを使いこなすスキルの有無が、生産性の認識に大きく影響を与えている、ということですね。

 

あと、ストレスですが、若手の場合、テレワークが中心になると、直接的なコミュニケーションは減るので、どうしても不安要因が大きくなる。これはITスキルとはまた別の話なので、デジタルネイティブ世代だからといって解決できるものではない。一方、中高年社員は社歴が長いので、これまでの経験から、ストレスへの対処方法をすでに身につけている。その差が、コロナ前後、テレワーク前後の差となって現れた、ということ。

 

中堅以上の社員がテレワーク環境において若手をフォローするスキルを身につけてないことが問題。

 

そして、日本の場合、依然として、年功序列型の人事になっていることが多く、中高年社員は能力にかかわらず管理職もしくはそれに相当する職種に昇進している。いわゆる現場の事務作業の多くは若手が担っており、テレワークにシフトすることで、割り込みが入りにくい分、実際の生産性も向上した可能性が高い。

一方、中高年社員の中には、自身の存在をアピールするため無意味な指摘を繰り返すなど、若手の仕事を邪魔することが仕事になっている人もいる。直接、顔を合わせない分、こうしたマウンティングがやりにくくなっていることから、テレワークに不満を持った可能性は否定できないだろう。

 

この記事の最後の部分、耳が痛い人も多いのではないでしょうか?

生産性を高めることは、日本企業にとって喫緊の課題。
テレワークで生産性が下がった、という数字の裏には、現状の幹部社員のマウントをとりたい、というくだらない事情があるようにも思えました。

 

テレワークの生産性とストレス(終わり)