Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

Shell Scinario

シナリオプランニングという手法。
将来起こり得る未来のシナリオを複数描き、 それに基づいて戦略を導出していく手法のことを言います。

過去、石油危機を予測したシェル シナリオ。
今回、コロナ以後の世界を予測しています。

 

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www.shell.com

ieei.or.jp

 

シェルが準備したシナリオは3つ。

豊かさ優先、セキュリティー優先、健康優先の3つです。

 

豊かさ優先

経済的豊かさを優先するシナリオ。各国経済はコロナと共に生きる方策の学びに成功。経済回復と併せて、エネルギー需要も回復。その一方で、社会は社会課題の構造改革を怠る。例えば社会保障、格差、公衆衛生、そして気候変動といった課題への取り組みは遅れることになる。要するに経済最優先、今まで取り組んできた地球環境問題への取り組みも後回しになる。

 

 

セキュリティ優先

自国のセキュリティーを最優先に考えるシナリオです。自給自足。各国は自国利益を護り国際協力から距離を置く。したがって米中間の分断は深まる。各国はロックダウンの緩和と再強化の繰り返しに苦闘。2030年を過ぎて地政学的パワーのブロック化が進んだ、分断された世界となる。

 

健康優先

社会は市民の健康的生活の確保を優先。COVID-19は手ごわく、容易に収束しない。ただし、この“手ごわさ”が各国政府を真剣にさせ、実務的な協働を促す。ベストプラクティスやソリューション、トラベルコリドー(2国間の往来可能な仕組み)。国家間アライアンスが構築。国内経済対策は、生産性向上策と経済のレジリエンス構築が主力で、これが将来の安定成長に向けた手堅い基盤となる。2020年代後半、グリーン投資刺激策の影響が現れ、世界のエネルギーシステムは変わり始める。CO2排出量の軌道はパリ協定の目標に沿い始める。

 

豊かさ優先、それとセキュリティー優先というのが進んでいきそう。
将来的にはもっとも好ましいと考えられる健康優先は難しい、そんな気がしました。

 

Shell Scinario(終わり)