日本の科学技術の行方について、ときどき書いています。
今回は、日本の科学技術のビジョンについてです、
今、2021年度から2025年度までの5年間を対象とする次期科学技術・イノベーション基本計画の検討を進めているそうです。この科学技術・イノベーション基本計画は日本の科学技術・イノベーション政策の基本的な枠組みとなるもので、16年度からの第5期基本計画では、Society 5.0という将来像を打ち出し、国を挙げてその実現に向けて取り組んできています。次の基本計画については、その構想を引き継ぎ、新型コロナウイルス感染症の拡大など国内外の急速な情勢変化を乗り越える具体的な戦略となるよう、2020年内に素案の取りまとめを行い、2021年3月までの閣議決定を目指している、とのことです。
(これが検討中の概要)
この基本計画の検討では、重点的に検討すべきは、次の 5 点だそうです。
(1)Society 5.0 の具体化
(2)スピード感と危機感を持った社会実装
(3)人類の幸福(human well-being)や、感染症・災害、一層厳しさを増す安全保障環境を念頭に置いた科学技術・イノベーション政策と社会との対話・協働
(4)研究力の強化と官民の研究開発投資の在り方
(5)新しい社会を支える人材育成と国際化
前回の計画でSociety 5.0ということが示されたので、次期計画ではその具体化がキーということのようです。
で、そのSociety 5.0ですが、
「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)をAI・ロボット・IoT(モノのインターネット)などの活用によって連携できるシステムを構築し、AIやロボットに管理されるのではなく、一人ひとりが生き生きと暮らせる人間中心の社会」
要するに、サイバーとフィジカル空間を繋げる、ということのようです。
そのために、これから何をやるのか、というと、
イノベーション力の強化、
研究力の強化、
それと人材・資金の確保、だそうです。
政策としては、こんなもんでしょうけど、それこそ具体的に何をやるのかまだ見えてないですね。
一方、経団連が政府に対して提言をしています。
その中身がこれ。
まだ、多少はわかりやすい。具体的?。
※NIST;米国国立標準技術研究所、サイバーセキュリティーについて活動している
環境エネルギーイノベーション、ビジネスモデル変革、スタートアップ。大企業連携などが具体的な大きな動きになってゆきそうです。
それにしても、国がまとめる資料のわかりにくさ、こんなのでいいのでしょうか?
カッコいい横文字が躍っていて、なんにも頭に入ってこない。
たぶん、作っているのは民間のシンクタンク。
絵ずらがきれいで、一見まとまっているように見える、それで満足しているような、
そんな薄ぺらさも垣間見れます。
一度、横文字をやめて、万葉かなで書いてみたらどうでしょうか?
中身がないことがはっきりするように思うのですが。
科学技術の行方(日本)(3)(終わり)