Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

EV 材料の戦い

EV(電気自動車)の記事が最近多いですね。
それで、今回は、電池材料メーカーの話です。

 

newswitch.jp

 

記事の引用・・・

本格的な電気自動車(EV)普及期は、リチウムイオン電池材料メーカーにとって車載電池での勢力図を決める最後の戦いとなる。EV普及は「普及できる水準まで電池コストを下げる」ことを意味し、追従できないメーカーは市場から振り落とされる。コストで圧倒する中国勢にどう対抗し、成長するのか。

 

電池材料メーカーは日本(住友化学東レ旭化成など)と韓国、中国が中心で、最近は中国のEV市場拡大と大型投資によるコストダウンを背景に中国勢の勢いが増し、市場を席巻している。日本勢は中国車メーカーからの受注が難しい中、EVシフトを本格化する世界大手自動車メーカーからの受注獲得が重要だ。世界大手は25―30年の電動車販売目標を設定しており、25年前後の新車への採用が勝敗の分かれ道となる。

中国製の電池材料も品質を高めており、従来の高品質はいずれ追いつかれる。日本の勝ち残る道は、電池性能を高め、EV市場の拡大に寄与する一歩先の材料・技術を提供することだ。例えば、三菱ケミカル増田剛負極材事業部長は「欧州でEV市場拡大には中古車市場が必要との議論が始まっている。より寿命が重視されるなど要求性能に影響する」と新たな競争軸を指摘する。生産工程でのCO2排出削減もこれまで以上に求められる。25年頃の新車搭載が決まる今後1―2年が勝負。

 

また、日本では、官民連携で車載電池の安定した生産・供給体制確立を目指す動きも出始めた。4月設立の「電池サプライチェーン協議会」は経済産業省国土交通省などと連携しながら原材料や部品など関連産業を横断した約30社が政策提言や標準化の議論を進める。

・・・引用終わり。

 

EV市場の拡大には中古車市場がキー、という話。その中古車市場でどう電池が使われるのか、使えるのかが、電池そのもののコストを下げる、ということですね。

また、日本の材料メーカーが生き残るには。電池性能を高め、EV市場の拡大に寄与する一歩先の材料・技術を提供することが必要、これは当たり前の話。半導体は、一気に韓国に抜かれたものの、材料については、まだ優位性がある。そんな構図になるのかもしれない。そのとき、電池そのものは中国メーカーの独占状態となっているかもしれない。

 

EV 材料の戦い(終わり)