石油元売り大手の出光興産は2月、電気自動車(EV)事業に参入すると発表。
EVは2022年中の発売を目指しており、出光系列の全国のガソリンスタンド(SS)が販売を担う。開発はレース車両の開発などを手がけるタジマモーターコーポレーションが担当し、出光は自社で開発する高機能プラスチックなどの素材を車両向けに提供する。
投入するEVは2020年の法令改正で設けられた新規格「超小型モビリティ」に準拠した4人乗りと商用の1人乗りを予定。車両のサイズは軽自動車よりも一回り小さく、高速道路の走行は認められておらず、最高速度は時速60キロメートル。販売価格は100万~150万円程度。航続距離は120キロメートル程度(満充電)と軽自動車よりも抑えた性能で開発中。家庭用コンセントで充電できるのも大きな特徴。
要するに、低スペックで、低価格。
それは、自動車の主戦場で戦う気はなく、あえて、低スペックEVでの勝負を選択したということ。
で、そもそも、なぜ異業種の出光興産がEV事業に参入するのか、というと、背景にはSSの経営環境が厳しさを増していることがあり、出光系列のSSは、この25年で6割ほど減り、約6400カ所。人口減少や自動車の低燃費化も重なって、燃料油需要が漸減していることが主な要因だそうです。こんな状況なので、次の新しい事業がどうしても必要というところ。
しかし、EVの主戦場、
中国では、もうすでに超小型EVが市場に投入されていて、販売は好調のようです。
超小型EVもすでに戦場と化しているようです。
そこで、出光はどう戦うのか。
2022年に販売される出光のEV、
その差別化戦略に期待です。
出光のEV(終わり)