中国の政策の一つに中国製造2025があります。
製造業をより強化する、ということで少し前に話題になったものです(2015年に中国が発表)。
製造業を主とした強い国になる、というロードマップです。それは3つの段階で成り立っています。最終的には共産中国の建国100年の節目に『中国の夢』に到達するわけです。
ステップ1:2025年までの10年間で、世界の製造強国の仲間入りをする。
ステップ2:2035年までに、全体として世界の製造強国の中等レベルに到達させる。
ステップ3:2049年までに、世界の製造強国の先頭グループに入る。
その中国製造の領域ですが、当然のことながらすべての産業が含まれ、やるべき技術の革新が示されています。
中でも特に10の重点分野があり、その中に、省エネ・新エネ自動車が含まれています。今、中国の自動車市場で、シェア1位はフォルクスワーゲン、次いでホンダ、3位に吉利汽車、4位はビュイック、5位がトヨタ、6位が日産だそうです。このロードマップから、なんとか国産の新エネ車を出したい、という思いが伝わってきます。
それで、やはり新エネ車はBEVも含めて電池が大事ということで、リチウム電池の研究を積極的に推進しています。2025年に全固体電池を想定しているので、これはほぼ日本の目論見と同じです。日本より若干遅れているように見えます。
ただ、最近の動き・・・
中国CATLは、現行製品の寿命を大幅に超える超長寿命電池を開発。電気自動車(EV)に搭載する場合、16年間または走行距離200万キロメートルの寿命を実現。
中国が電池を制すると、将来の自動車市場も大きく変わるかもしれません。
科学技術の行方(中国)(3)(終わり)