Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

中国の電池生産

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中国での電池生産の現状です。

 

中国車載電池産業革新連盟が発表した統計によると、2021年5月のリン酸鉄リチウム電池生産量は前年同月から4.2倍の8.8ギガワット時(GWh)となり、車載電池生産量全体の63.6%を占めた。1~5月は前年同期から4.6倍の29.9GWhで、車載電池全体の50.3%を占めた。2020年末現在、中国の車載電池全体量に占める割合は三元系リチウムイオン電池が58.1%、リン酸鉄リチウム電池が41.4%で、後者の割合が増えてきている。

搭載量を見ると、5月のリン酸鉄リチウム電池搭載量は前年同月から5.6倍の4.5ギガワット時で、4月比で40.9%増えた。1~5月は前年同期から5.6倍の17.1ギガワット時で、搭載量全体の41.3%を占めている。

国内の新エネルギー車(NEV)メーカー関係者によると、400~600キロの航続距離を実現できれば、圧倒的多数の消費者の需要を満たすことができる。ここ2年の技術革新でリン酸鉄リチウム電池はこの航続距離を達成し、価格面でも三元系電池を上回った。三元系電池は悪天候に強いが、NEV普及率の高い地域は現在、気候環境の良い地域に集中している。

 

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リン酸鉄系リチウムイオン電池
リン酸鉄系リチウムイオン電池とは、リン酸を正極に使用している電池です。
電池内で発熱はあっても熱暴走が起こりにくく、安全性が高いと言われている電池です。また、原材料費が安く、マンガンリチウムイオン電池などと比較して、安く製造することができます。電動工具や電動自動車などで使用されています。

三元系リチウムイオン電池
三元系とは、NMC(ニッケル、マンガン、コバルトの頭文字を取った化合物)を正極に使用している電池です。コバルト系リチウムイオン電池よりも安全性を高め、車載向けに改良されたものとなります。発熱量が少なく低温時の放電特性にも優れています。医療機器や電動自動車などで使用されています。

 

性能を満たせば、当然、安い方がいい。
当面は、リン酸鉄系リチウムイオン電池が主流ということ。

 

中国の電池生産(終わり)