今まで、ずっと新商品開発をやってきました。
1980年代後半から、つい最近まで新しい事業、新しい商品の開発です。
最近、なんとなく感じる手詰まり感。もう定年なんですけどね。
それを、大企業の中央研究所に勤めている『えの吉』さんがずばり書いています。
少し引用させていただきます・・・
中央研究所は研究ネタ不足でやることが無くて困っているということです。この理由は簡単に言ってしまいますと3つありまして,1つ目は事業規模の縮小,2つ目は旧来的なモノづくり分野でのイノベーションの枯渇,そして3つめは今後の伸びることが確実視されているデジタル技術分野での戦略・実力不足,といったところになります。・・・
現実は、えの吉さんが言われるとおりだと思います。
現業の事業規模が小さくなって、人が余って、じゃあ、そのリソースを新事業に振り向けようとしても、旧来のモノづくり指向から転換することもできず(今までモノづくりしかやってこなかったし)、またモノづくり領域でイノベーションをおこすこともできない。というか、もっとはっきり言えば従来技術にこだわってしまってイノベーションの意味すらわからなくなってきている。
そして、今後伸びてゆくデジタル技術分野について言えば、なにがなんだかわからない、というのが日本の製造メーカー(モノづくり企業)の実態だと思います。
で、現実はそんなもんです。それにどう対処してゆくべきなのか。
新商品開発のターゲットですが、
製造業がやれるもの、それは、ニッチ、隙間、そして、そんなに利益も期待しないもの。そうした新商品の地味な積み重ねが、新しい業容を形成するように思えます。
旧来型の日本の製造業が担える領域。
それは薄い粗利をかすめ取ってゆくような、隙間、隙間の積み重ねで業績を確保する、そんな姿が浮かび上がってくるのですが、どんなもんでしょうか?
新商品開発の行方(終わり)