Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

エネルギーの必然性

難しいはなしになりそうなのですが、エネルギーの必然性についてです。

なぜ、ごく普通に、石油(ガソリン、灯油、重油)やガス(都市ガス、プロパン)が燃料として使われてきたのか。また、地球環境を守るため、このような化石燃料を使わない流れがありますが、簡単に石油などを見切って、使わないで済むのでしょうか?

 

という、お話です。

 

火力は石炭・石油・天然ガス、原子力、水力…電源種類別に主要国の発電 ...

18世紀半ばから19世紀にかけて産業革命がイギリスで起こりました。産業革命では、主に綿織物の生産工程でさまざまな技術革新がおこり、同時に製鉄業の成長、そして蒸気機関の開発による動力源の大変革が起こりました。このとき、燃料として使われたのは石炭です。その後、機械掘りやボーリングの技術が開発され、地中深くから石油を掘り出す油井が造られ、石油が大量生産されるようになりました。この石油は常温で液体であるため(気化しやすい成分については圧縮すると液化し LPG として使われる)使い勝手が良く、瞬く間に様々な用途の燃料として大量消費されるようになりました。

石炭から石油への変化、その理由は簡単で、粉塵が巻き起こる、固体の石炭より石油の方が使い勝手がよかったからです。使い勝手がよくて、値段が同じだったら、当然、そちらを使います。

 

これがエネルギーの必然性というものだと思います。

 

では、石炭から石油、ガスと変化して、今まさに再生可能エネルギーに変わろうとしている時期です。そこに果たして必然性はあるのでしょうか?

 

地球温暖化がおこっているから、化石燃料は使ってはいけない、という法律で規制すれば、そうなるかもしれませんが、それではこっそり使う人が出てきそうです。

 

再生可能エネルギーは、ほぼ電気エネルギーと言っていいと思うのですが、そこに石油やガスと違った、なにか利点があるべきだと思います。それが、今、自分には見えないのです。たとえば、石油やガスストーブではなく、電気ストーブ(その電気は再生可能エネルギーから作られる)だけになったとして、熱量コストが同じとして、なんのメリットがあるのか、ということです。匂いがしなくていよね、とか空気もきれいなままだからいいよね、とかあるかもしれませんが、産業革命がおこって、そのあと石炭から石油にかわったダイナミズムが、そこにあるのかというとはなはだ疑問に思うのです。

 

果たして、どう考えればいいのか。
エネルギーシフトの必然性がクリアでないかぎり、ダイナミックな動きはないようにも思えてしまうのです。

 

エネルギーの必然性(終わり)

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