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工学博士が環境を考える

司馬遼太郎のこと(2)

 司馬遼太郎のことについて書いています。

 

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司馬の歴史小説

主に戦国時代、幕末、それと明治が舞台です。

代表作には『竜馬がゆく』『燃えよ剣』『国盗り物語』『坂の上の雲』などなど。どの作品も、一気に読みたくなる面白さがあって、どんどん引き込まれてゆきます。そんなわくわく感が好きでした。

 

でも、これはあくまでも歴史小説

なので、すべてが真実ではない。
また、司馬独自の歴史観というのがあって、小説のところどころで出ています。

 

その一つ、
日本人に対する儒教の影響。
儒教の影響とは、要するに中国の中華思想華夷秩序)のことです。

 

司馬は、戦国から江戸期にかけてほとんど日本人に儒教は影響を与えなかったという立場に立っています。

それがよく出ていたのが、日本文学の研究者であったドナルド・キーンとの対談。

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そのなかで 日本人のモラルについて論じ、  そのモラル(戦国から江戸の)への儒教の影響を議論しています。もちろん司馬は、影響なし、と断じ、一方、ドナルド・キーン儒教は大きな影響を及ぼした、としています。二人の意見はまったく違うのです。

 

司馬は、日本は独自の文化があって、結局は儒教を受け入れなかった、という立場だと思うのですが、一方のキーンは、儒教の影響はあった、それでそれが世間を形作っていて、その世間に対して、日本人は義理を感じるようになった、それが日本人のモラルだ、と言っているようです。

 

少し、面白いかな、と思ったのは、やっぱり司馬は日本人で、意外と愛国者かもしれないということ、一方のドナルド・キーンは、外国人で広い視野から見ているな、ということ。

 

自分は司馬遼太郎の作品の愛読者で、ほとんど妄信的に、その作品を歴史として信じてきましたけど、今、一度読み返して、確認する必要がある、と感じています。

 

司馬遼太郎のこと(2)(終わり)