Blog 真っ青な空

企業を定年退職したエンジニア、科学技術コンサルタントやってます。

研究ざんまい

理系の大学を出て、企業の研究所に長い間、勤務しました。

大学や大学院で化学を勉強して、そのあと研究室での卒業研究や修士研究、
それから企業に入って、また研究。

博士研究も企業でのものでした。

 

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で、やはり、企業での研究がとても面白かった、と思います。

 

大学を出たばっかりだったので、その研究の意義とか、意味、社会的なインパクトや収益性など何も考えず、ただ目先の実験結果に一喜一憂してました。で、その成果を学会で発表したり、論文にまとめたりしてましたね。

 

それは、1980年から90年代にかけての昔話。

今、思うと、当時は日本経済が最高潮のときで、バブル景気に向かう頃。科学技術の領域でも、基礎研究ブームが巻き起こっていました。

 

そんな空気の中での研究ざんまい

 

とてもいい時代を過ごすことができた、と思う反面、
そのあと、バブルが崩壊し、世の中を停滞感が覆うと、基礎研究ブームはもろくも消え去り、夢を追う研究そのものがなくなっていきました。そのとき、自分は、これからどう振舞ってゆけばよいのか、真剣に悩んだものでした。

 

研究者として一生過ごせたらいいな、と思っていたのですが、そうはいかず、転職もしつつ、基礎研究から応用、商品化、営業活動、量産技術開発などに従事することになりました。

 

今、思い返してみて、自分の場合、研究者として意味のあった(成果らしきものが出ていた)のは30歳代まで、それ以降は、その延長や応用で時間が過ぎていったように思います。

 

バブル期前の、研究ざんまいの時代、
その楽しかった記憶があって、ずっと化学・材料に携わることになりました。

 

20~30歳代の『研究ざんまい』、
それが自分の人生の姿を決めたのでした。

 

研究ざんまい(終わり)